1.想定する対象者(正規雇用で企業に在籍する社員)
(1) 自分を取り巻く環境の変化について、認識できていない中高年。
(2) 人生後半戦のライフ・キャリアシートや人生後半戦の経済面を含めたライフプランニングシートと併用して、視野を広げながら環境変化を具体的に考えることが必要な中高年。
本シートは相談者を取り巻く環境の変化について、幅広い観点から認知するのを支援します。
「人生後半戦のライフ・キャリアシート」を活用した事例の継続面談での使用例を見てみましょう。
*キャリアコンサルタントが今後の研磨に生かすための、作成途中の事例記録
相談者情報:Aさん・男性・50歳
略歴:薬局の登録販売者として一般OTC医薬品の販売業に従事。
家族:母親(78歳・無職)
相談者の話した内容
カッコ内はキャリアコンサルタントの発言
先日はありがとうございました。こちらのシート(「人生後半戦のライフ・キャリアシート」)を家に持ち帰ってから、あらためて書き込んでみました。
(ワークへの取り組み、お疲れさまでした。取り組んでみてお気づきになったことはありますか?)
そうですね。働く上でのこだわり(C-1、2)の部分に取り組むことで、「自分のペースで仕事をしたい」という気持ちや、挑戦よりも安定を求めていることがわかりました。それと、自分の強みとしては「指示を受けたことを正確に遂行していく」ことが得意かもしれません。どちらかというと人の指示で働くほうが合っていると思います。
(働く上では「自分のペース」が大切。一方で、人の指示で働くほうが合っているということにも気づきを得られたのですね。Aさんにとって、「自分のペース」で働くということについて教えていただけますか?)
はい。今の薬局はそこまで忙しくないので、自分のペースで働けていると思います。昔、働いていた薬局はとにかく忙しくて走り回っていましたね。品出しをしているのにレジに行列ができてしまって、レジをこなしていれば品出しが進まないので残業になってしまい、それはすごくストレスでした。今は、品出しに集中して、終わればレジをやって、というような感じでうまく回っています。
(今はひとつひとつの作業が中断されることなく、取り組むことができるので自分のペースで働けていると感じるのですね。それでは、「人の指示で働くほうが合っている」という気づきについても教えていただけますか?)
はい。実は昔、店舗を任される時期があったのですが、それはちょっと荷が重いと感じた経験があります。店長がいて、店長の指示でやっているほうが安心して仕事ができるという感じですね。自分で判断しないといけなかったり、売上に対して責任を問われたり、そういうことが苦手なのかもしれません。
(お気づきになったことを率直にお話いただいてありがとうございます。以前、店舗を任される時期があり、自分で判断したり、責任を持つということが重荷に感じた。それもあって、店長の指示で仕事をしているほうが安心だと感じるのですね。今は安心して働けていますか?)
えぇ、今まではそうでした。ただ、前回お話したように親会社が変わったことで、来年から店長が変わるかもしれません。先日、本社から人がきていて、このエリアの店舗は売上が良くないという話をしていました。それからというもの店長もかなりピリピリしています。
(店長が変わるかもしれない、ピリピリした店長を見ていてどのように感じていらっしゃいますか?)
ちょっとこの先は安心して働くことができないのではないかと思っています。もし店長が変わって厳しい人がきたら、きっと自分のペースで働けなくなります。店長の話では、OTC医薬品のニーズは高まっているそうですが、その分競合他社との差別化が必要なんだそうで、配達やネット販売なども積極的に取り入れていかないと生き残れないそうです。店長がそのまま残ったとしても、今までみたいには働けないんだろうなと思っています。
(これからは薬局の業界全体の変化に対応していかなくてはいけない。店長が変わらないにしても、これまでのようなペースでは働けないことが不安に思うのですね。Aさんを取り巻く変化について私も理解を深めたいと思うのですが、今回はこちらのシート「環境変化を考えるシート」を使って整理してみませんか?)






