主訴の捉え方に明確な正解はありませんが、②でクライエントが訴える「転職しよう」という思い。これは現時点ではまだ主訴とは言えません。この時点で主訴は異動になるかもしれないという不安な気持ちまでと考えます。
解決を急ぐ気持ちから、「転職先の目途は?」「転職活動はいつ頃から?」と、早い段階から転職にフォーカスしてしまうと面談はうまく展開していきません。
クライエントは、「この悩みを解決するにはいっそ転職をしたほうがいいのではないか。そう思いもしたけれど、転職したい気持ちがあるのかどうなのかもわからない。どうしたらいいのかわからない。」こういった思いを抱えて相談にくる方が多く、一見主訴かと思われる「転職しようと思う気持ち」は本音の裏返しということもよくあります。

また、③でクライエントは、営業は自分には合っていないという思いを語っています。自己理解・仕事理解(問題把握)に触れる重要なポイントです。しかし、早い段階でこれに注目しすぎると<不安な気持ち>が受け止められないままに、目の前の問題だけを解決する結果になりかねません。
キャリアコンサルタントは今のクライエントの問題を解決する役割がありますが、それ以上にクライエントの人生を豊かにする視点でかかわっていくことも大切です。クライエントの問題を解決するのはクライエント自身です。その最初の力になるのが気持ちを受け止められる体験です。キャリアコンサルタントはクライエントの悩みに寄り添い、クライエントが主体的に問題に向き合えるよう、悩みの本質を聴いていきましょう。






