相談者情報:Aさん、女性、45歳
略歴:新卒で半導体関連企業に入社。35歳で結婚・妊娠のため退職。現在に至る。旦那様とはお子さんの3人暮らし。
家族構成:夫43歳(会社員)子供10歳(小学生)
今回のロープレ事例は復職を考えるクライエントです。
冒頭のキャリアコンサルタントからの応答まで、クライエントの話はお子さんや学校の状況など事実関係を中心にコトガラがまとめられています。クライエントはなぜ悩んでいるのか、仕事復帰をしてもいい頃合いだと思うけども”なにか”が引っかかっているのですね。その”なにか”を一緒に探求していくことが今回の面談では重要なポイントになりそうだと見立てます。
中略を挟んで次の場面では仕事に集中ができるのかという不安や、旦那様が”反対するはず”というお話が出てきました。ここはクライエントの心の中でどこかで引っかかっているポイントになるかもしれません。
「旦那さまはなぜ反対されると思いますか?」
「旦那さま以外にはお子さんのケアをサポートしてくれる方はいますか?」
「もし、旦那さまが賛成されれば決断ができそうなものですか?」
問題分析としては、家族関係のコミュニケーション不足があげられるのではないでしょうか。旦那様以外にもご両親や義理のご両親など、協力が得られる関係性(リソース)があるかもしれません。
シュロスバーグの4S点検を思い出してみましょう。
1.状況
2.自己
3.周囲の支援
4.戦略
4つの要素を丁寧にチェックしていくことで、意思決定に向けてクライエントに不足している可能性があるリソースや、使えそうだけど使っていないリソースなどが整理できます。
今回のクライエントの場合、自分の気持ちは復職をしたいという気持ちがあるものの、「周囲に協力は得られない」「自分ですべてを背負わなければいけない」と、こう考えているかもしれません。
これを深めていくことにクライエントの心に引っかかる”なにか”を解くヒントがあります。
今回のクライエントの問題をまとめると次のようになります。
夫や家族は非協力的であろうという前提に立って、ひとりで子どものことを抱え込まなければいけないと思い込み、十分コミュニケーションができていない。
その根拠になるのが、「夫には反対されることがわかっていますので相談していません」「私が対応するしかない」「夫がどう思うかわかりません」といった発言です。十分なコミュニケーションには至っていないことがわかります。
後半の面談では、「旦那様の理解や協力を得ることも難しいと考えていらっしゃるのですね。お考えについてもう少し詳しくお話いただけますか。」といったかかわり方で、問題にアプローチしていくことが大切です。






