【キャリアコンサルタント試験】事例解説『マイクロカウンセリング技法』

【キャリアコンサルタント試験】事例解説『マイクロカウンセリング技法』

解説

キャリアコンサルタントからの最初の応答を見てみましょう。クライエントは冒頭で、復職の希望と子育てとの両立に関する『不安』を主訴として来談されていることがわかります。

これに対してキャリアコンサルタントは、仕事復帰=復職、やっていけるか=子育てとの両立、と『言い換え』をしながら『要約』しています。また、しっかりと不安な気持ちに寄り添い、その気持ちを深めるための応答をしています。これを『感情の反映』と言います。

これによってクライエントはより内面的な、プライベートにも踏み込んだお話をしてくださいました。どうやら、復職にあたって不安なことは子育てとの両立の背景にある旦那様のお考えとの不一致があるようです。そしてキャリアコンサルタントは次の応答をします。

(お子さんのことをおひとりで対応しなければいけない。パートタイムの仕事をやるくらいであれば、今は子育てに専念したほういいと旦那様は仰っているのですね。それを聞いてどう思いましたか?)

ここでもキャリアコンサルタントはしっかりとクライエントのお話を伝え返しながら、『開かれた質問』で返しています。続くクライエントからの反応では、「悔しい」という新たなお気持ちへの気づきが得られていることがわかります。このようにしてクライエントはキャリアコンサルティングのプロセスの中で、自分の中で気づいていなかった本当の気持ちや考えに気づきを得て、より主体的に問題に向き合っていくことができるようになります。

ラポール形成の重要性は、クライエントが自らの思いや考えを素直に表現することで主体性を高めていくことにあります。キャリアコンサルタントは助言や指導をすることよりも、クライエントの語る言葉や気持ちに寄り添い、クライエント自身で解決に向かっていく伴走の役割が重要です。

クライエントが自らの気づいていない思いに気づき、深めていく内面的プロセスのためにはリレーションを築くこと、そしてそのリレーションを面談の終結まで一貫して維持・強化する技術が必要不可欠です。

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