基礎編はこちらの記事を参照してください。
それでは実践していきましょう。時系列と関係性のマップを頭の中でイメージしながら、事例の要素をプロットしていきます。このときに重要なことは、事実関係と気持ちを明確にして整理をしていくということです。
<サンプル事例①>
Tさん・45歳・女性・食品会社の契約社員
「夫の転勤で地方に引っ越してきてから今の会社で働いています。東京では正社員として働いていたのですが、子供がまだ小さいこともあって契約社員でパート勤務をすることになりました。今の職場は気に入っているのですが、子供もいつかは手が掛からなくなるでしょうし、このままパート勤務を続けていいのかなと不安に思うようになってきました。夫は家庭のことにまったく関心がないみたいで・・・。」
(以下略)
以上の相談内容を要素に分解してプロットしたマップです。「夫の転勤で地方に引っ越した」ことなどは事実として語られています。「パートを続けていいのか不安」という要素は気持ちとして語られています。

次に時間軸に対して事実関係と気持ちを整理しながら質問を添えていきます。面談を進めるときにも意識をしておきたいのは、現在→過去→未来の順番で整理していくということです。問題を抱えている今の状況や気持ちをしっかりとお話いただき、その問題の糸がこんがらがってしまったかもしれない過去について確認をします。そして、最終的にクライエントの解決しないといけない問題は未来に対するものです。
キャリアコンサルティングでは、「問題を解(ほど)く」と表現します。これはクライエントの心の中で混線している気持ちや状況を解(ほど)いていくということです。問題が解けていくと次第に未来が見えてきます。このように問題解決のプロセスに沿った時系列で整理をしていきましょう。
まずはじめに、時間軸に対する質問(事実関係・気持ち)をプロットしてみます。黒字は事実関係についての質問、赤字は気持ちについての質問です。それぞれ、現在・過去・未来の時間軸に沿って確認すべきことが質問として浮かび上がるかと思います。

同様に他人軸に対して質問を添えていきます。部下・子供、自分やパートナー、上司・親・会社の3つで整理していくことで時間軸とあわせて少なくとも12の質問が浮かび上がります。これをトレーニングしていくと、質問に困るということはまずなくなります。

①時系列(現在・過去・未来)に対する質問(事実関係・気持ち)=6つの質問
②関係性(子供・自分・上司)に対する質問(事実関係・気持ち)=6つの質問
これらは面談の初期に相談者のことを理解するために必要な質問手法と言えます。さらに、ここから相談者の問題を見立て、展開をうながすためには、どの質問が求められるのかを明確にしていく必要があります。
せっかくいい質問をしたとしても、その質問を導いたプロセスとその先の戦略が明らかになっていないとすれば、その質問はたまたま思いついただけの質問になってしまい、その先が展開していきません。
重要なことは、その質問がどこから浮かび上がり、どこに属している質問であるかを明確に理解しているということです。
もうすぐ実技試験を控える方は、ぜひ事例を要素に分解して捉え、時系列と関係性で質問を考える練習を繰り返してみてください。質問が思い浮かぶようになると、面談に向き合うときの自信が付くはずです。
受験勉強頑張ってください。






