キャリアコンサルタントの実技試験では15分のロープレ実技が求められます。実技では基本的なかかわり姿勢や展開、自己評価などが採点されます。
その中でも『展開』については、技術的な応答技法が問われますのでキャリコンとしてのレベルが顕著に表れる採点項目かと思います。
展開の前には必ずと言っていいほど、キャリアコンサルタントからの明確な意図をもった応答技法が行われています。応答(質問)によって、インサイトを得たクライエントが主体性を取り戻していく場面転換のシーンです。
キャリアコンサルタントの役割
キャリアコンサルタントは自分の力で状況や気持ちを整理することができないクライエントの状況や気持ちを整理するサポート役の立場にあります。感情豊かにクライエントの気持ちを感じ取り、応答しながら、同時に限られた時間の中で解決的にかかわっていくことが求められます。
このときに質問力が問われます。
質問は事前に用意しておくと、いつどのタイミングでそれを出そうかと考えてしまってうまくいきません。それではどうしたらいいのか。
それは、問題を整理することです。
問題を整理することで必ず質問は出てきます。
受験生は今まさにアイビィのマイクロ技法をはじめ、様々なカウンセリング理論を勉強していることかと思います。
ところが、それを相談場面で技術的に使えるかと聞かれると難しいと感じるのではないでしょうか。なぜかというと、キャリアコンサルティングやカウンセリングのメソッドは非常に感覚的・体験的な要素を含んでいるからです。この要素を理解するというのは、実体験を伴う経験を重ねていく道のりです。この道のりの最初の一歩がキャリアコンサルタント試験に合格することですので、これはまだ先の話になります。
今は感覚ではなく、論理的な整理術を身に着けることが先決です。
問題の整理
問題の整理方法はさまざまです。キャリアコンサルタントの数だけ問題の捉え方があると言っても過言ではありません。
ひとつには時間軸と他人軸を使った整理があります。
人は過去から未来に向けたダイナミズムの中で今という時間を生きています。そして私たちを構成するのは人との関係性です。おおよそこの2つの軸で、直面している状況や気持ちを整理することができます。この方法で整理をすると自然とそこから質問が生じてきます。
また、事実関係と気持ちを分けて整理していく方法もあります。
事実関係に乏しく気持ちが多く語られるクライエントがいたとします。そうしますとその気持ちをしっかりと整理して最も訴えたい気持ち(=主訴)に配慮した質問を投げかけていく必要があります。一方、事実関係が多く気持ちが語られないクライエントはまだキャリアコンサルタントとのラポール形成が進んでいない可能性や、自分の気持ちに気づいていないことが見立てられるかもしれません。ラポール形成を目的とした応答(質問)やインサイトを促す質問技法が求められることになります。
まとめ
「質問が出ない・・・」気まずい瞬間を経験すると、次からロープレが苦手になります。間が空くと「無理にでも質問をしなければ」と思ってしまい、まったく意図のない質問をしてしまうという経験はだれしもがあります。
実技試験を控える受験生はまず問題を整理することを身に付けましょう。問題を整理すると、自然と意図を持った質問が出てきます。意図をもった質問ができると面談は展開していきます。
質問が思い浮かぶようになると実技試験に向き合う自信が湧いてくることかと思います。
試験まであと少し、頑張りましょう!
本記事で紹介した内容は公式テキストで詳しく解説しています。






