ユングのポイント
✔ 個人的無意識と集合的無意識を想定
✔ すべての人に共通する基本的な無意識の型『元型』を発見
✔ シンクロニシティ―
ユングの理論
フロイトの元で精神分析の研究を行い、分析的心理学の発展に寄与したユングですが、フロイトとは考えの違いにより決別し、自らの道を歩み始めます。ユングの心理学は時に『超心理学』と呼ばれ、非科学的な要素をはらんだ独自の世界観があります。
独自の世界観を表すエピソードがシンクロニシティ―に関するものです。
シンクロニシティ―とは共時性であり、因果関係のない2つの出来事が、偶然とは思えないかたちで同時に起きることを指します。日本では「シンクロする」という表現使われますが、ユングが考えた共時性はオカルトに近いものでした。
ユングはある時、こんな不思議な体験をします。
カウンセリング中、女性の患者が夢の話をします。その夢で彼女は黄金のスカラベ(コガネムシ)をもらったと話しました。すると、同時にカウンセリングルームにコガネムシが飛んできたのです。夢と部屋とは何らの関係を持っていない、つまり因果関係がないものです。
しかし、患者の思いとカウンセリングルームが共鳴しあい、偶然の一致を生んだのだとユングは考えました。
『虫の知らせ』とでも表現できるエピソードですが、これを科学的な理論として発表することには賛否両論の声がありました。フロイトはユングに対して「オカルティズム」を拒絶するよう強く求めたと言われています。
元型
虫の知らせによってひらめきを得たユングは『元型』という考え方を発表します。元型とは、人間に生まれ持ってそなわる集合的無意識で働く『人類に共通する心の動き方のパターン』のことです。
ユングは患者の言動や神話を研究することで「元型」を分類し、理論を確立しました。代表的な「元型」は次のような型です。これらは全人類に共通する元型であり、例えば物語に登場する賢者と言えば、多くの人は『老いた男性の像』を想像します。
「太母」(グレートマザー)
「影」(シャドー)
「アニマ・アニムス」
「トリックスター」
「老賢者」(ワイズオールドマン)
人生の正午
ファンタジーとも呼べるユング心理学の世界ですが、キャリアコンサルタント試験で覚えておいてほしいのは『人生の正午』についてです。ユングは40歳を『人生の正午』と表現し、それ以降を人生の午後と呼びました。
中年以降に自己を見つめ直し、新たな人生を歩む起点になる歳です。
レビンソンの人生の四季と呼ばれる発達段階と混同しやすいため、しっかり区別して覚えておくようにしましょう。






